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市場移転問題、いったい誰が悪いのか!?初心者にわかりやすく簡単な言葉で分析~パート1~

最近、何かとお騒がせの市場移転問題について、分析してみたいと思います。

 

まず、最初の発端は豊洲新市場への移転が決まっていたのに待ったをかけた小池知事の一声で始まりました。

具体的には、2016年8月31日、開場は2017年2月以降に延期されることが発表されました。その後2017年2月18日、小池知事は同年7月2日に行われる都議選までに移転可否を判断することは困難という認識を示しました。

この理由は、シンプルで地下に盛り土がされておらず、地下が空洞となっており(いわゆる地下空間)そこに地下水が溜まるようになっていました。またその地下水から、基準値を上回るベンゼンなどの有害物質が検出され、食の安全に不安が生じたためです。また、まずかったのが、東京都がこれらの事実を公表していなかったことも大きな問題でした。

 

それらの事実から、安全が確保されるまで、延期!となった訳であります。

ただ、実際この問題の論点は実にシンプルで、簡単に言えば以下の3つに絞られます。

①盛り土の必要性

②地下水の取り扱い

③その後の対応

 

①については、東京都は盛り土をしていると公表していましたが、実際はしていませんでした。これはなぜかというと建設関係者や専門家からすると、建物の下をコンクリートの地下室で代用する工法は問題がないという意見がまとまっていたから。この盛り土がコンクリートの部屋にすり替わってしまったことで、安全管理については大きな問題はないのに、なぜか東京都は公表していませんでした。

私が思うに、それは単に担当者のイージーミスなんだと思います。忙しさにかまけて、キチンとした情報を公開していなかったことに尽きる。

 

盛り土が無いことが、悪の根源のような世間の雰囲気がありましたが、単純に東京都の情報公開の方法と結論がまちがっていた事が問題なのです。世間からは隠していたのではと言われていますが、盛り土がなくても安全に新市場を運営できると専門家が言っているのだから素直にそれを公表すれば良かっただけです。自分の出世をかなぐり捨ててでも、キチンとミスを謝罪出来る人材が都庁にいなかったために未だに豊洲は風評に苦しんでいるのだと思います。

 

②地下水から、ベンゼンなどの有害物質が検出されたとの報道がありますが、そもそも「環境基準」という言葉の意味について考える必要があります。

土壌汚染対策法の体系では、この汚染調査の結果を判断する基準は二つあり、簡単にいえば、「直接口に入れる水」か「直接口に入れない水」かに分けられます。一つは「土壌溶出基準」と呼ばれるもので、これは地下水等を通じた人間の直接的な摂取を想定したもので、「70年間人が1日2ℓその土地の地下水を摂取し続けること」を前提に設定されています。

そしてもう一つの基準として「土壌含有量基準」と呼ばれるものがあり、これは地下水等の直接的な摂取がない場合を想定した基準で「70年間その土地の上に人が住み続けること」を前提に「土が舞って口に入る」ことを想定したもので、この二つの基準を総称して「環境基準」と呼んでいます。

必然的に後者の「土地含有量基準」の方が緩い基準になっており、例えば土壌含有量基準では、今話題になっているベンゼンは対象にすらなっていないのが現状。

 

そんな中で地下水から有害物質が出たからと言って、直接触れもしない地下水に世間が慄いている訳です。

 

その事を知ってか知らずか小池知事は安心が得られないと騒ぎ立てた訳です。

 

③小池知事が、問題提起した事は評価されるべき事であり、全面否定するつもりはありませんが、あまりに人気や、選挙を意識して、過度に不安を煽った感はあります。

 

その後はいろんなプロジェクトチームを立ち上げ、解決に臨んでいったのはみなさん既知の事ですが、ここで、豊洲への移転を長きに渡って引っ張りすぎたのも問題でした。

実際は建物も立っているし、そこで営業準備を進めている人たちが大勢居たのにも、関わらず、莫大な補償費を払い続けて、移転の決断を延期し続けました。

 

実際は、行政の瑕疵をただし、都民に真実を公表すれば事足りたものを、誰が犯人か追求を続け、実際に口にもしない地下水の過度な安全性を求め続け、あげた拳を豊洲におろすことができなくなり、豊洲と築地のダブルスタンダードという訳の分からない結論になった訳ですね。

 

今起こり始めている問題点、これからの問題点の分析は次回に続けて書きます!それでは!