都庁職員経験者が最新の都政ニュースを独自の視点から解説!!~経験を武器にした生の情報を提供します~

最近何かと話題の都政に関するニュースを、元都庁職員という立場から独自の視点で解説するブログです!!東京都の問題点を分析しますが、決して批判だけに終わることなく、建設的な解説も行います!!都庁受験生はもちろん、都政ニュースに少しでも関心がある方は気軽に読めます!

都政に関するニュースを解説!!都民ファーストの会はどこまでやれるのか??

この回は、小池都知事が立あげ、先般の都議会選挙で都議会第一党に躍り出た話題沸騰中の都民ファーストの会について、将来の展望含め、独自の解説を行っていきたいと思います。
 
1.都民ファーストの会とは
 舛添知事が辞めて、2016年7月31日に東京都知事選が行われましたが、歴代最多となる21人が立候補し、その中でも注目を集めたのが初の女性東京都知事を目指して、小池百合子氏でした。これまで、約4年程度の間に、石原氏から始まり3人知事交代し、都政の不信感が募っていました。オリンピック開催、待機児童問題、少子高齢化など山積する都政の問題を解決するべく彗星のように小池百合子氏は登場しました。
小池氏は、そういった人々の不満を東京都議会に向け、都議会のドンと呼ばれた内田氏はじめ、古い体制を維持し、自民党と都庁執行機関とのズブズブの関係を選挙の争点として、うまく誘導しました。
 
そういった中、小池知事は圧勝で都知事に当選し、市場問題はじめ、数々の問題にメスを入れていった。
 
そんな中、議会を変革し、東京大改革を実現するべく、昨年9月に、政治団体「都民ファーストの会」を立ち上げました。そして、同志を募るべく、「希望の塾」を創設し、候補者選びを本格化させました。
 
安倍総理の失政による自民党への逆風を相まって、都民ファーストの会は躍進し、ついに東京都議会第一党になったわけです。
 
そんな、都民ファーストの会は人々の絶大な信頼を得ているわけですが、実際は、新人議員がほとんどを占める、いわば初心者の集まりです。今後は、都民ファーストの会はどこまで人々の期待に応え、東京を改革していけるか、検討してみましょう
 
2.東京都議会の役割の中での都民ファーストの会
 
 基本政策01:忖度だらけのふるい 都議会を新しく
という政策が第一に掲げられていますが、これは具体的には何を意味するのでしょうか。
まず東京都議会の仕組みを説明すると、議会は定例会と臨時会の2種類があり、原則として、2月、6月、9月、12月の4回、臨時会は必要な都度開かれます。定例会は議論する案件にもよりますが、長くても60日程度です。労働日数としては短く感じるのではないでしょうか。
 
議案成立までの流れとしては、単純化しますと、
①議案の提出
②審議
③議決
 
の流れです。
実はこの②の審議が実は勘違いされていることが多いのですが、定例会などの議会で詳しく議論されているわけではなく、委員会と呼ばれる、定例会とは別の専門部会のような場所で、議案は議論され、審査されます。この審査結果を定例会に送付し、形式的な討論により、議決され、決定となります。議会ではいわば、手を挙げた賛成・反対を決めているだけです。
重要となる委員会は、常任委員会と呼ばれ、本会議での議決に先立って議案の審査などを行う議会の内部機関です。(東京都HP参照)
 
 都の行政の範囲が、広範多岐にわたり、かつ細分化・専門化してきたことに対応し、審議の徹底を図り、能率的な議事の運営を期するため設置されます。
 都議会では、条例を定め、次の委員会を設置しています。
 なお、これらの委員会には、委員長、副委員長、理事といった役職が置かれており、委員の中から互選されます。
 
常任委員会
現在、都議会には9つの常任委員会があります。議員は、いずれか1つの委員会の委員となります。任期は1年です。
常任委員会平成27年7月16日現在)
・総務 
定員15人 政策企画局/青少年・治安対策本部/総務局/選挙管理委員会/人事委員会/監査委員
・財政 
定員14人 財務局/主税局/会計管理局/収用委員会
・文教
定員14人 生活文化局/オリンピック・パラリンピック準備局/教育委員会
・都市整備 
定員14人 都市整備局
・厚生 
定員14人 福祉保健局/病院経営本部
・経済・港湾
 定員14人 産業労働局/中央卸売市場/港湾局/労働委員会
・環境・建設 
定員14人 環境局/建設局
・公営企業
 定員14人 交通局/水道局/下水道局
・警察・消防 
定員14人 公安委員会(警視庁)/東京消防庁
 
 ここからが本題ですが、東京都議会では、②の委員会での審議の前に事前に、議員から、都庁の行政執行機関側(いわゆる都庁の職員)に、こんな質問を当日しますよという、質問書を送り、事前に回答を準備して、職員(局長級のお偉いさん)が委員会に出席して、答弁を行うという形式をとっています。また、予算案、条例案などの議題を都庁職員が練ったものを、都知事が決裁し、その後、自民党などのメジャー政党に賛成が得られるよう根回しをして、議会に提出して、議案を通すというようなことをしていました。
 都民ファーストの会はここに目をつけ、これだと議員と職員がなれ合いの関係になり、十分に議論が尽くされていないと主張したのです。これまで、都庁側からの議案の提案がほとんどで、議員から議案の提案をすることはほとんどなく、議員はただ、職員からあがってきた議案にたいして、ただイエスと言っていただけでした。実際、議会に提出される議案の9割は知事提出(都庁側)という現状で、過去25年で可決したものは、旧民主党時代の省エネ関連条例のみというお寒い状況です。これからは、議員からも積極的に議案を提案し、職員からの議案も厳しく精査する、対等の議会運営を実現すると、いうのが公約のざっくりした、内容です。
 
3.都民ファーストの会は都庁と議会の関係を変えられるか
 都民ファーストの会はこうした議会の形骸化を食い止めるために、今後は職員が政治家の政治資金パーティーに参加したり、執行機関と議会が水面下で調整を行うようなことはやめさせ、オープンな場で議案の調整を行うことを求めています。。
 議員提出型の条例案が増加すると都民から見ても議会の動きや議論の経過が見えやすくなるが、反面、行政機関との調整不足で、ド素人議員の条例がそのまま提出され、混乱を生むリスクもはらんでいます。また、ほかの地方議会で提出された、用条例を見ると、「日本酒乾杯条例」など、理念条例的なものもおおく、これが議会の活発化といえるのかという問題もあります。
 そういった中、議会の原案に対して、アドバイスを行う議会局という部署も存在し、議会や都庁からは独立した存在で指摘を行います。
こういった部署とも連携して、しっかりと情報交換を行い、職員と議員との関係を健全な関係を構築することがポイントになるかと思います。
 
次回も、話題となる都政のニュースについて分析をしていきます。